ヴァンサン・ラルデル
濃密な音世界を鮮やかに描き出す希有な才能
魅力に溢れ、世界で喝采を浴びるフランスのヴィルトゥオーゾ
“叙情的な旋律と驚くべき感性”
英/クラシカ・ショップ誌
“作品の本質に近づき、
音楽は更に高貴で豊かな表現に溢れていく”
仏/マガザンNo.49誌
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●プロフィール ヴァンサン・ラルデル (ピアノ) Vincent LARDERET スタインウェイ・アーティスト。その輝きに満ちた並外れた演奏と高い評価を受けている録音により国際的に認知されている。その幅広いピアニズムは「叙情的な表現の驚くべき繊細さ」(The classical shop/ イギリス)、「様々な色とりどりの音色」(ファンファーレ/アメリカ)、「まるでオーケストラのようにピアノで表現する」(クラシカ/フランス)と賞賛されている。
フランスの国立リュエル・マルメゾン音楽院にて学び最優秀技巧賞を受賞。ドイツのリューベック音楽大学にてブルーノ・レオナルド・ゲルバーに師事。同じ時期にバルセロナのマリア・カナルス国際音楽コンクール、ラザール・ベルマンが審査員をつとめるイタリアのA.M.A. カラブリア国際ピアノコンクール、フランスのブレスト国際ピアノコンクールなどをはじめとする数々の国際ピアノコンクールに優勝している。また、スイスの若いソリストのための国際オルフェウム財団からも受賞している。ヴァンサン・ラルデルの音楽の解釈は、彼がこれまで献身的に学んできた音楽の歴史分析やその音楽学的なアプローチによって形を成している。
ヴァンサン・ラルデルのレパートリーは、ロマン派への重要な先鞭をつけたスカルラッティからブーレーズをはじめとする20世紀のフランス音楽といったように多岐にわたる。また、スクリャービン、ファリャ、シュミットやシマノフスキなどのあまり良く知られていない作品にも熱心に取り組み、紹介している。2007年にはベートーヴェンの作品をリサイタル・シリーズとして取り上げ、中でも『ハンマークラヴィーア』ソナタ作品106と作品111には特別に優れた演奏を残している。スティーヴン・コヴァセヴィチと共にベートーヴェンのソナタ全曲ライヴ録音に臨み、その模様を収録したピアノ・パッションからリリースされているDVDセットも高く評価されている。パリではカルロス・セブロから、ヴラド・ペルルミュテールがラヴェルと共に注釈をつけたラヴェルの楽譜を遺産として受け継ぎ、その完成に尽力した。
コンサート・ピアニストとしてリサイタルや協奏曲の演奏で国際的に広く活躍しており、これまでにチューリッヒ・トーンハレ、バルセロナのカタルーニャ音楽堂、香港文化センター(ラヴェル:ト長調の協奏曲)、ワシントンのナショナル・ギャラリー・オブ・アート、イギリスのポトン・ホール、イタリアのテアトロ・ウンベルトやフランスのサル・プレイエル、サル・ラヴェル、シテ・ドゥ・ラ・ミュージック、ラジオ・フランス、サントゥスタッシュ教会(ベートーヴェン:第4番)、カンヌ・パレ・デ・フェスティヴァル(プロコフィエフ:第3番)など主要なホールに出演している。またシューレスヴィヒ=ホルシュタイン、オルフェウム、ブゾーニ、ベルリオーズ、ディナルド、ブーレーズ、ラ・ロック=ダンテロンやラ・フォル・ジュルネなどの世界の主要な音楽祭に招かれている。また室内楽の分野では、彼自身の2台ピアノと打楽器のアンサンブルをはじめ、ドビュッシー・カルテット、チェロのソル・ガベッタ、ピアノのミシェル・ダルベルト、ウエストサイド・カルテットなどといった傑出したアーティストとの共演を数多く果たしている。サルヴァドール・ブロトン、ダニエル・カヴカ、エリック・レダーハンドラー、ジュゼッペ・カタルドなどの著名な指揮者や、バレス交響楽団、チェコ・ヴィルトゥオーゾ交響楽団、オーズ交響楽団や、香港シティ室内オーケストラなどとも共演している。
さらに様々な国際ピアノコンクールの審査員やマスタークラスの講師もつとめている。 アジアへも定期的に招かれており、2014年には香港演芸学院では、国際的にも名誉な称号である「アーティスト・イン・レジデンス」と「講師メンバー」に選ばれている。人道的な立場から、アムネスティ・インターナショナルなどに慈善演奏も行っている。彼の演奏は、フランスのフランス3、フランス2、フランス・ミュージック、ラジオ・クラシック、スイスのラジオ・スイス・ロマンド、ドイツのカルチャー・ラジオRBB、MDR、WDR、Radio Nacional d’Espanya、ハンガリーの市民ラジオ、ボリビアのRadio Paris-La Paz、カタールのQBS、ラジオ・カナダとラジオ・ニュージーランドなどのラジオやテレビ番組にて放送されている。録音としてはARS Produktion、ナクソス、シャンドス、インテグラル・クラシックから発売されており、Classica’s “CHOC”、”MAESTRO” of Pianiste、Diapason 5、Resmusica’s “CLEF”、Music Web Internationalの「月刊レコーディング」、Klassik Heute 10/10、RITMO’s 4 stars、Pizzicato’s “SUPERSONIC”などで国際的な高い評価を得ている。また、フローラン・シュミット「サロメの悲劇」、モーリス・ラヴェルの「ダフニスとクロエより3つの抜粋」の世界初録音にも取り組んでいる。2014年3月にはドイツのARSプロダクションから、ラヴェルの”オーケストラとピアノの名手(Orchestral & Virtuoso Piano: SACD-CD)”、2015年にはラヴェルの2つのピアノ協奏曲を録音、アメリカ・フォンファーレ誌に「年間ベストレコーディング」、「ミケランジェリとツィメルマンの録音に匹敵する"録音"(ドイツ Klassik Heute)」などと評された。2016年、フランス、ストラスブールの“Piano au Musée Würth"の芸術監督に任命された。 |